補足

React ベースのフレームワークは、多くの場合リソースの読み込みを自動で処理してくれるため、この API を直接呼び出す必要はないかもしれません。詳細はフレームワークのドキュメントを参照してください。

preload を使用して、後で使用する予定のスタイルシート、フォント、外部スクリプトなどのリソースを事前にフェッチすることができます。

preload("https://example.com/font.woff2", {as: "font"});

リファレンス

preload(href, options)

リソースを事前に読み込むためには、react-dompreload 関数を呼び出します。

import { preload } from 'react-dom';

function AppRoot() {
preload("https://example.com/font.woff2", {as: "font"});
// ...
}

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preload 関数は、指定されたリソースのダウンロードを開始するようブラウザに対してヒントを与えます。これにより時間を節約できる可能性があります。

引数

  • href: 文字列。ダウンロードしたいリソースの URL。
  • options: オブジェクト。以下のプロパティを含みます。
    • as: 必須の文字列。リソースの種別。指定可能な値audiodocumentembedfetchfontimageobjectscriptstyletrackvideoworker です。
    • crossOrigin: 文字列。使用する CORS ポリシー。可能な値は anonymoususe-credentials です。as"fetch" に設定されている場合は必須です。
    • referrerPolicy: 文字列。フェッチ時に送信する Referrer ヘッダー。指定可能な値は no-referrer-when-downgrade(デフォルト)、no-referrer, origin, origin-when-cross-origin, unsafe-url です。
    • integrity: 文字列。真正性を検証するために使用するリソースの暗号化ハッシュ。
    • type: 文字列。リソースの MIME タイプ。
    • nonce: 文字列。厳格なコンテンツセキュリティポリシーを使用する際にリソースを許可するための暗号化 nonce
    • fetchPriority: 文字列。リソースの相対的なフェッチ優先度のヒントです。指定可能な値は auto(デフォルト)、highlow です。
    • imageSrcSet: 文字列。as: "image" の場合にのみ使用します。画像のソースセットを指定します。
    • imageSizes: 文字列。as: image" の場合にのみ使用します。画像のサイズを指定します。

返り値

preload は何も返しません。

注意点

  • 同等の preload を複数回呼び出した場合の効果は、一度のみ呼び出した場合と同様です。preload の呼び出しが同等であるかどうかの判断は以下のルールに従います。
    • href が同じであれば、2 つの呼び出しは同等とみなす。
    • ただし asimage に設定されている場合、hrefimageSrcSetimageSizes がすべて同一である場合、2 つの呼び出しを同等とみなす。
  • ブラウザからは、コンポーネントのレンダー中、エフェクト内、イベントハンドラ内も含むどんな状況においても preload の呼び出しが可能です。
  • サーバサイドレンダリングやサーバコンポーネントのレンダー時には、コンポーネントのレンダー中やレンダーから派生した非同期処理の中で preload を呼び出した場合にのみ効果があります。それ以外の呼び出しは無視されます。

使用法

レンダー時のプリロード

コンポーネントをレンダーする際に自身あるいはその子が特定のリソースを使用することが分かっている場合、preload を呼び出します。

プリロードの例

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外部スクリプトのプリロード

import { preload } from 'react-dom';

function AppRoot() {
preload("https://example.com/script.js", {as: "script"});
return ...;
}

ブラウザに(ダウンロードのみではなく)スクリプトの実行も即座に開始させたい場合、代わりに preinit を使用してください。ESM モジュールをロードしたい場合は、preloadModule を使用してください。

イベントハンドラでのプリロード

外部リソースを必要とするページ遷移や状態遷移を行う前に、イベントハンドラで preload を呼び出しておきます。これにより、新しいページや状態がレンダーされる時点で読み込むのと比べ、早期に処理を開始できます。

import { preload } from 'react-dom';

function CallToAction() {
const onClick = () => {
preload("https://example.com/wizardStyles.css", {as: "style"});
startWizard();
}
return (
<button onClick={onClick}>Start Wizard</button>
);
}